子育てに迷い疲れた心に染みわたる【おすすめ本ベスト3】

こんにちは。

プライベートサロンPommier Crystal のSEIKOです。

 

朝晩の風に、流れる雲に、
ここ高知でもようやく秋の訪れを感じるようになりました。

 

季節は流れても、
日常の忙しさには流されたくはないなぁ

・・・と、思います。

家事に育児に仕事に、etc…と
日々の営みを「タスク」にしてしまうと
暮らしのなかにある愉しみを見落としがちになってしまうから。

 

日々の愉しみのなかでも、今日は子育てにフォーカスして。

 

結論から言うと、

子育てって、楽しいです。
というか、おもしろいです!

 

子煩悩だから、とかでは全くなく。笑

 

新しい時代の最先端を生きるこどもの

瑞々しい感性がおもしろいし、

想像力・創造力ともに豊かなユニークな言動に

驚きと感動と笑いが絶えません。

 

本能むき出しのこどもと向き合うことで

自分自身の本能までも露わになっていくのも新鮮です。

 

こんな怒りの感情を持ち合わせていたんだ

とか

本当の本当はこうしたかったんだ

とか

どんどんわがままで貪欲な自分の本質に出会っていくことも楽しみのひとつ。

 

そんな日々は、

「絵に描いたような美しい親子の物語」

というのとは違って、

「生きる」

ということを極彩色なまでに色鮮やかに浮き彫りにしてくれる

生々しいものです。

 

プロフィールでも述べましたが、

生きている実感が希薄だった私にとっては、

そんな毎日が新鮮で楽しく、味わい深く愛おしい。

 

されど!

子育てって、毎日が本気。

今日は完全オフ日です、ハイ、お休み~♪

なんて日はありませんよね。

こどもにとって、親は365日親ですもの。

待ったなしで、こどもは全力でぶつかってきます。

無条件に愛おしい、可愛い、おもしろい!!
本来そうなんだけど。

忙しさに追われて、こちらの心身状態が健やかでないときは

こどもたちが発露する輝きを楽しめなくなってしまいます。

そう気づき始めたら、

お気に入りの方法で自分チャージをする私ですが、

その方法のひとつが本を手にとること。

 

ゆっくり読書する時間。

それは、

心の旅に出られる至福のひとときです。

とはいえ、

子育て中はなかなかゆっくり本を読む時間もとれないものですよね・・・

 

でも、だからこそ、

自分のための時間をほんの少しでも自分に許す、

ということを優先して、健やかなサイクルへと戻すことにしています。

 

今日は、数あるお気に入りの本のなかでも

子育てに迷い疲れた心に染みわたる本ベスト3

を発表します♪(※pommier独断と偏見による)

 

それでは早速♪

 

第3位『西の魔女が死んだ』
~美しい暮らしの描写にブレていた軸が戻り、内から静かに力が湧いてくる物語~

 

第3位『西の魔女が死んだ』

梨木香歩 著 新潮社 発行

 

ご参考になれば

とネタバレしない程度に簡単に感想を述べさせていただくと・・・

 

まず、自然と寄り添って生きる

「西の魔女」こと主人公まいの祖母の在り方

その美しく丁寧な暮らしに心洗われる思いでした。

 

人間って、やっぱり美しいものに心惹かれ、

癒やされるものですね。

 

また、物語全編にわたって

自然の摂理、普遍的な真理のようなものが

やわらかに主張してくるその加減も心地よくて。

 

本物のちからでしょうか。

 

疲弊して、感じるちからが弱まっていた心が

すーっと癒やされるだけでなく

内側から静かに力が湧いてくる感覚を覚えます。

 

また、興味深いのが、主人公まいの成長ぶりです。

 

祖母である「西の魔女」のもとで魔女修行するうちに、

主人公まいが

「自分で考え、自分で決める」

「本人のもつ素質を伸ばす」

という成長を見せ始めます。

 

その「魔女修行」の基本である

自然のなかで規則正しく生活すること。

 

そんな生活を重ねるうちに

軸のある心と体が養われていくことで

成長へとつながっていきます。

 

私自身、子育てのうえでぶらさずにいようと決意しながらも、

つい揺れてしまうところだけに

物語を通して再確認できて心強くもなります。

 

実は、私の娘も、

さかのぼれば子ども時代の私自身も、

主人公まいと重なる点が多々あります。

特に、まわりの「あたりまえ」になじめない、という点で。

 

現代を生きる私たちは、

「西の魔女」そのままの暮らしを営むことは難しいけれど

できるかぎり

自然のリズムを大切にして生きていくことを

意識していたいと改めて思ったことです。

 

周りに流されすぎず、

「自分で考え、自分で決める」

「本人のもつ素質を伸ばす」

という子育てを大切にしている方に

オススメしたい一冊です。

 

 

 

第2位 『漁港の肉子ちゃん』
~泣いて笑って、笑って泣いて。感情のデトックスの後、生きる力が漲る物語~

第2位 『漁港の肉子ちゃん』

西加奈子 著  幻冬舎 発行

 

なんだか生々しいタイトルが苦手で

しばらく敬遠していたのですが

読み進めるごとに

タイトル離れしなくてよかった!と思える作品です。

 

そして、感情のデトックスに次ぐデトックス。

 

第3位『西の魔女が死んだ』での静かな感動とは対照的に、

泣いて笑って、笑って泣いて、ととにかく心忙しい。

けれど

いえだからこそ、このうえなくスッキリします。

かっこわるくてもなんでも

肝っ玉母ちゃん的な姿を貫く

その大きくてあたたかな懐の肉子ちゃんの姿に

笑い泣きしながら、あたたかいきもちに包まれながら・・・

 

娘にとって、

私はこんなふうにいつだって安心できる存在でいられているかな、と省みて

心もとなく感じたりもしますが、、、

 

登場する大人たちは

けっしてちゃんとしているわけではないけれど

それでもみんな等身大で生き生きと生きている。

 

だめだめでかっこわるい自分も自分。

私は私。

 

生きてなんぼ

という前向きな開き直りができる本です。

※「生きてなんぼ」のメッセージを受け取ったことが偶然ではないことが明らかにされていた作者あとがきまで目を通していただければ、この物語のもつテーマがより重厚なものになると思います。私もあとがきを読んでより深く心にとどめました。

 

 

思い切り泣いて笑って感情のデトックスしたい方

また、母親として、いえ人としての自信を失くしかけている方に

オススメしたい一冊です。

 

 

それではいよいよ

第1位『月の砂漠をさばさばと』
~子の心に寄り添い伴走する、そんなヒントが詰まった柔らかな物語~

第1位『月の砂漠をさばさばと』

北村 薫 著  新潮社 発行

この本は、なんとご紹介すればいいのでしょう。

1位なのに、

1位ゆえに、

筆舌に尽くしがたい。

 

もう何度も何度も読み返しています。

 

すすすーっと読める文体であることもその理由ではありますが

折に触れ

この物語に出てくる

主人公さきちゃんとお母さんの在り方を確認したくなるのです。

 

さきちゃんとお母さんは二人暮らしです。

二人暮らしになった背景は触れられていませんが

とあるシーンで想像できます。

 

そんな背景をもつさきちゃんの心に寄り添い

日常を見守るお母さん。

 

こどもの想像力にとことん付き合い

さらに伸ばしていく呼び水となるようなことばをかけることができる。

 

作者のあとがきには

「~略~ 《親子》の縦のつながりが、《友達》の横のつながりにより近づくような気がしました。自分のいつか歩いた道を通ってくる友達の、悲しみやおびえや喜びを見つめる目と、見つめられる小さなさきちゃんを書いてみたいと思いました」

とあります。

 

まさに、私自身が娘に向ける目と同じだったため

こんなにも気になって

何度も読み返してしまうのだと納得したものです。

 

同じ目で見つめていながらも、

さきちゃんのお母さんのようにはなかなかいかないジレンマもあるのですが

少しずつ少しずつ

できるときに

できるところから取り入れています。

 

 

この作者のあとがきにはっとした方にはぜひオススメの一冊です。

 

以上、

2018年8月現在の SEIKO 独断と偏見による

子育てに迷い疲れた心に染みわたる本ベスト3

でした。

 

幸せな親子の日々を紡ぐ
少しでもお役に立てたら嬉しく思います^^